キャッスルマン病はまだ医学的に研究段階にある疾患なんだぁ。病態がよくわからないと診断も難しいんだろうな。
そうだね、キャッスルマン病の病理・病態はまだ症例が少ないこともあって完全に解明されてはいないんだよ。実際に医学で病気の正確な解明がなされているものはまだまだ少ないのが現状なんだ。
そうなんだぁ。じゃあ、まだ解明されていない病気はどのように診断していくの?
正確な診断、100%正しい診断はおそらくまだ出来ないというのが正しい答えかもしれない。しかし、この病気を世の中に医学論文で発表したキャッスルマン氏は代表的な症例を残している。
医学の世界ではこのような統計的なデータ、症例を元に可能性を検討していくんだよ。
尚、キャッスルマン病の症状の中でも最大の特徴と言えるものに「リンパ節腫脹」が確認される点があげられている。
※最大の症状の特徴はリンパ節腫脹が確認される点
キャッスルマン病の初期症状として確認されている代表的な症状は貧血症状が最も多い自覚症状。
この他にも症状の特徴として多いものとしては「血小板の増加及び減少」「アルブミン値の低下」「肝機能値の異常」などの症状が確認されている。
また次項で解説する「多中心型キャッスルマン病」では、自覚症状として
・発熱症状
・倦怠感
・皮疹
・肝脾腫
・腹水・胸水
・浮腫(ふしゅ)
・咳嗽
・食欲不振症状
・体重減少症状
などの自覚症状を感じやすいことも確認されているんだ。
キャッスルマン病の症状の中でも最大のと特徴とも言えるリンパ節腫脹とは、その名の通り全身に張り巡らされているリンパ節が腫れてしまう症状を指す。
リンパ節という言葉は耳にしたことがあるよね。このリンパ節は全身に張り巡らされるように点在し、中でも「耳の下部」「頚部」「下肢の付け根部分」「腋の下」などに多く存在しているんだ。
その為、キャッスルマン病の初見では、まずこのリンパ節腫脹の有無を確認していくことになるんだよ。
リンパ節って確かに何度か聞いたことがあるよ。ねぇドクター。リンパ節はどんな役割があるの?
リンパ節は、免疫器官のひとつで数ミリに満たないサイズの組織。大きさは様々で約2ミリ~30ミリ程度のリンパ節まである。
※リンパ節の大きさは約2ミリ~30ミリ程度
リンパ節からはリンパ管が枝分かれしていて、病原菌やウイルスなどの異物が体内に侵入してくるとリンパ節は異物の流入を食い止めるために戦うんだよ。
リンパ節が腫れるケースでは、この戦いの時に発する熱などによって「炎症」を発症することで腫れあがる。
キャッスルマン病の患者は、ほぼ全ての症例でこの「リンパ節腫脹」が確認されている為、代表的な症状のひとつとされているんだ。